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【エネルギーの市民大学】太陽光を利用した熱電併給システム

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開催日 平成25年11月22日(金)
開催時間 15:00 - 17:00
場所 秋葉原UDX4F 先端ナレッジフィールド UDXオープンカレッジ
参加費 無料
募集人数 30人
募集対象者 テーマに関心のある方、エネルギーや環境に関心のある方、自治体、街づくり、設備・通信関係、エネルギー関係者、等
主催 UDXオープンカレッジ

エネルギーの市民大学

 

開催の内容

太陽光の熱を効率良く集めて水を温め、タンクに貯めて蓄熱し、必要な時にこの熱を取り出して発電と給湯を行う、まったく新しい熱電併給システム「太陽光熱エネルギー発電ユニット」が注目されています。フレネルレンズを立体的に構成した「フレネル・サン・ハウス」は、朝日から夕陽まで効率よく太陽光を回収し、水を温めてタンクに貯めて蓄熱します。この「フレネル・サン・ハウス」に、40℃の低温廃熱でも動作する「ロータリー熱エンジン」を組み合わせ、必要な時に熱を取り出して発電しながら給湯も行える熱電併給システムの実現を目指しています。
(参考) http://www.riken.jp/pr/press/2013/20130110_1/digest/

今回は、熱電併給システム「太陽光熱エネルギー発電ユニット」を開発した独立行政法人理化学研究所 社会知創成事業 イノベーション推進センター 光熱エネルギー電力化研究チームのチームリーダーであり、「ロータリー熱エンジン」を開発した株式会社ダ・ビンチの代表取締役でもある東 謙治 氏を講師にお迎えして開催。熱電併給システム「太陽光熱エネルギー発電ユニット」について、実用化へのロードマップ、工場廃熱や風力など複合的に熱源を組み合わせて利用する24時間発電給湯が可能なシステムへの発展についてお話しいただきます。

 

フレネル・サン・ハウス(右)とロータリー熱エンジン(左)

※熱電併給システム「太陽光熱エネルギー発電ユニット」は、独立行政法人理化学研究所と企業が一体となって研究を進める「社会知創成事業」により考案されました。

私たちが暮らす地球は外部からの有害な宇宙線を地球の磁場で防ぎながら有用な太陽光エネルギーを地表に受け入れることで豊かな自然を育んできました。そうした太古の自然が長い年月を経て姿を変えた化石資源を、現在、私たちは燃料として便利に消費しています。しかし、工業発達や人口の爆発的な増加により化石燃料が不足し、排出した二酸化炭素など温暖化ガスで温室化が進んでいます。 明るい未来を子孫に残すためにもエネルギーの合理的な利用が必要です。

太陽光は自然エネルギーの中でも大きく注目されているエネルギー源ですが、今後はエネルギーの安定化を図るためにも別の自然エネルギーである風力、地熱、バイオマスや工業廃熱などを複合的に利用していくことが重要になります。
そのような課題を解消するための研究開発について「太陽光熱発電ユニット」をご紹介するほか、今後の熱およびエネルギー利用の進むべき方向性についてお話したいと思います。

講師:独立行政法人理化学研究所  http://www.riken.jp/
社会知創成事業 イノベーション推進センター 光熱エネルギー電力化研究チーム
チームリーダー 東 謙治 氏(株式会社ダ・ビンチ 代表取締役)

【プロフィール】
東 謙治(ひがし・けんじ)

専門は熱工学。平成2年より熱の応用利用に関する研究に取り組み、磁性対流熱移送素子、2段式ペルチェ素子およびゼーベック素子など熱移送素子の研究、ロータリー熱エンジンなどの研究開発に従事。平成17年、東大阪宇宙開発協同組合の熱制御系研究員として人工衛星の均熱化設計。平成18年、東京大学大学院工学系研究科の共同研究員としてロータリー熱エンジン及び磁性流体熱移送素子の研究開発。平成24年、理化学研究所光熱エネルギー電力化研究チームチームリーダーに就任し、太陽光熱エネルギーの電力化研究を現在も推進中。