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【健康・医療の市民大学/健康医療セミナー「がん」】ハリウッド映画「希望のちから」で考える私たちができること

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開催日 2011年5月22日(日)
開催時間 13:00 - 16:15
場所 秋葉原UDX 4F UDXシアター
参加費 無料
募集人数 150人
募集対象者 がん患者、そのご家族、健康、医療に関心がある方、がんに関心がある方、医療関係者、他
共催 認定NPO法人キャンサーネットジャパン、mediasite、UDXオープンカレッジ、新産業文化創出研究所

健康・医療の市民大学/健康医療セミナー「がん」know(≠no)more cancer

 

開催の内容

がんの臨床試験(治験)を考える上で、がん患者、家族だけでなく、医療従事者も参加し、この映画から、がん患者、家族、がん患者支援団体、医療者、企業など、様々な立場の人々が臨床試験(治験)を成し遂げる事の重要性を学んだ。

【プログラム】
13:00~13:15 オープニング&映画の見どころ

13:15~14:45 映画『希望のちから』上映

15:00~16:00 トークセッション 
 司会:小嶋 修一(TBS報道局解説室)
 パネリスト:今村 知世(慶應義塾大学医学部臨床薬剤学) 
       上野 直人(テキサス大学M.Dアンダーソンがんセンター腫瘍内科) 
       吉野 ゆりえ(日本に「サルコーマセンターを設立する会」)

16:00~16:15  閉会挨拶 

「希望のちから」(発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)
ストーリー:デニスは乳がんの治療にすべてを捧げる医師。彼は乳がん患者とその家族のためにいろいろなものを犠牲にしていた。ある時は家族との団欒を犠牲にし、ある時は治療薬開発の資金を得るために奔走し多くの時間を乳がん治療の研究に時間を費やしていた。その先にある乳がん患者の笑顔のために。

【開催内容】
上映前に、本映画のテーマとなる「臨床試験・治験」の概略説明が慶應義塾大学医学部臨床薬剤学の今村知世氏より講義。がんの新薬の認可までのプロセスについて/がんの第1相臨床試験の参加基準について/乳がんに有効なハーセプチン薬について(Her2蛋白陽性患者に限る)などが講義され、参加者で基礎知識を共有した上で映画上映。
映画は、乳がんの治療にすべてを捧げる主人公の医師が、新薬承認までの様々な問題や心の葛藤などを描いた、実話をもとにしたストーリー。
終了後のトークセッションは映画の感想だけではなく、「患者自身は何が出来るか」という事が一つのキーワードとなって、様々な意見交換がなされた。「標準治療」とは、現在認可されている治療方法の中で、科学的根拠に基づいた現在利用できる最良の治療であることが示されて、ある状態の一般的な患者さんに行われることが推奨される治療の事であるが、医師によっては、「標準治療」を良く理解していない場合があり、がん患者は医師の言うままに治療を受けるだけではなく、その治療方針が「標準治療」であることを確認し、標準治療を求める事が必要・標準治療を受けていないと、その後に適正な治療を受ける事が出来なくなる可能性が指摘された。
「臨床試験、治験」についても、「モルモット」のような意味ではなく、標準治療で効果が見られない場合に検討する事も選択肢の一つであるが、自らが助かる可能性と共に将来の新薬の開発に協力する事を理解して参加する事が大切であり、現在の全ての薬は先人たちの臨床試験などに協力された結果である。臨床試験を行なわない薬は市場にはない。
医師が全ての臨床試験を知っているとは限らない。CrinicalTrials.govという世界中の現在の臨床試験が分かるアメリカのインターネットサイトが披露された。

【関連サイト】
「健康・医療の市民大学」公式ページ ⇒ http://www.town-college.jp/health
「健康・医療の市民大学」Facebookページ ⇒ http://on.fb.me/xSYqEW