開催日 | 2020年3月2日(月) |
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開催時間 | 15:00~17:30 |
場所 | JICA沖縄 国際センター セミナールーム201 沖縄県浦添市字前田1143-1 |
参加費 | 無料 |
募集人数 | 30人 |
募集対象者 | 〇対象者 : ・「公園まちづくり」や「琉球庭園都市構想」にご興味のある方 ・芸術家、クリエイター、建築家、造園家、ランドスケープ関係者 ・琉球庭園芸術や文化(伝統から琉球モダニズムまで幅広く)に関りを頂ける方 ・沖縄の景観や風景を考える、また保存や再構築に関わる方 ・浦添市の都市モノレール沿線のまちづくりにご関心のある方 ・パークマネジメントや公園活用事業に関わる方、関心のある方 ・メディア関係者 ・その他 |
主催 | 琉球庭園都市勉強会 |
開催協力 | JICA沖縄 国際センター |
「琉球庭園(景観、修景)」の研究と学問的、芸術的な再構築によって、まちづくりへの展開や沖縄の新たな文化や産業の創出、観光振興などの推進するための情報発信拠点の整備を目指すのが「琉球庭園都市構想」です。
本構想は「琉球庭園」モチーフとして、ランドスケープやガーデニング、建築や家具、雑貨、音楽や芸能、食やコミュニティまで広く、クリエイターが共創する環境としてのプラットフォームを目指します。
現在、延伸した沖縄都市モノレールの沿線の新たなまちづくりや公園整備をPPP(公民連携、市民協働)により進める浦添市に於いて、その実現を目指す民間提案として、「琉球庭園都市」の社会実験を計画しています。
経塚駅前に整備される経塚公園と周辺まちづくりでも、行政や市民、多様な民間事業者で「浦添市公園まちづくり研究会」が開催されています。その中でPark-PFIなどに対する民間提案があった「沖縄の風景再生」や「公園活用した屋内外ミュージアム&Café・shop」「琉球庭園フェア」「緑の相談所ワークショップ」「ガーデニングショップ」などの提案者が連携し、更なる賛同者、協力者などのパートナーを募る分科会となるワーキンググループを立ち上げます。
公園や庭園の中にあるような、まちづくりとして、琉球庭園音楽、料理、アート、ファッション、インテリア、雑貨、建築、建材などランドスケープや景観まちづくり、植栽、ガーデニングだけでなく、沖縄の伝統と多様なクリエイターや異分野の皆さんの新たな発想や作品の組み合わせ、共創により新しく沖縄ネオトラディショナル(琉球モダニズム)のまちや産業、文化を創っていこうというものです。構想に合わせたモデル地域の選定と新たな公園整備や景観まちづくり、パークマネジメントやエリアマネジメントも具体的に進めて参ります。
本構想が、首里城再建とともに、点在するグスク(城跡)の城下町として景観や修景だけでなく地域の持続的な発展に結び付くの新たな運動に拡充できることを願っております。
ご賛同、ご協力、そして、ご参画いただける方の研究会参加をお待ちしています。今回は、ゆる~いセミナーと発表会、ディスカッションで構成しています。当日の発表希望者も募集しています。初めての方、またお一人でも気軽にご参加頂けます。
★発表希望者は、こちらにメールお願い致します ⇒ pr@icic.jp
発表内容概要(300字程度)と所属やお名前、連絡先をお知らせください。
発表時間は人数により決定しますが概ね、お一人(1機関)10分程度でお願い致します。
発表内容が趣旨に合わない場合や人数が多い場合、お断りすることもございます。
★新型コロナウイルスの感染予防について
発熱や風邪のような症状がある場合は、ご参加をお控えいただきますようお願い致します。
マスク着用でのご参加をお勧めいたします。
主催者、関係者含め、マスク着用の場合がございますので、ご了承ください。
【研究会概要】
●日 時 : 2020年3月2日(月) 15時~17時45分 (受付14時30分より)
17時50分以降交流会予定
(交流会からの参加も歓迎)
※新型コロナウイルスの懸念から、当初予定していた飲食を伴う
交流会は中止とし、「名刺交換会」とさせていただきます。
●会 場 : JICA沖縄 国際センター セミナールーム201
沖縄県浦添市字前田1143-1 Tel:(098)876-6000(代)
●アクセス: 沖縄都市モノレール「経塚駅」より徒歩5分、駐車場有(無料)
詳細 ⇒ https://www.jica.go.jp/okinawa/office/access.html
●参加費 : 無 料
●定 員 : 30名
●対象者 :
・「公園まちづくり」や「琉球庭園都市構想」にご興味のある方
・芸術家、クリエイター、建築家、造園家、ランドスケープ関係者
・琉球庭園芸術や文化(伝統から琉球モダニズムまで幅広く)に関りを頂ける方
・沖縄の景観や風景を考える、また保存や再構築に関わる方
・浦添市の都市モノレール沿線のまちづくりにご関心のある方
・パークマネジメントや公園活用事業に関わる方、関心のある方
・メディア関係者
・その他
【プログラム】
※プログラム現在企画中 決定次第アップいたします。
- プログラム紹介 15:00~15:05
●基調講演 15:05~16:00
テーマ :「琉球庭園構想と海外事例等紹介」
講 師 : 新産業文化創出研究所 所長 廣常啓一
(パークマネジメントと次世代公園研究会代表幹事)
内 容 : ・琉球モダニズム運動の重要性、可能性・琉球庭園芸術
・文化、琉球庭園都市のまちづくりの考え方について
・インドネシア・バリ島のウブドでのモダニズム事例
・イタリア・ベネチアのムラーノでのベネチアンガラス
・シンガポールのシティ・イン・ア・ガーデン
・日本庭園のモダニズムの流れ
・琉球庭園の現状と課題
・「うらおそい文化ゾーン」及びブランディングコンセプト
・まちや公園をフィールドとした琉球庭園フェア
・琉球庭園のまちづくりとクリエイター集積としての関連工房、店舗群
・異分野連携による琉球庭園文化と産業の創出
●質疑、ディスカッション 16:00~16:10
●休 憩 16:10~16:20
●提案1 16:20~16:35
テーマ : 「沖縄の樹木が世界的な風景ブランドになる理由」
発表者 : KAZE MO NIWA 代表 庭デザイン・ランドスケープ・植物空間演出 多田 弘氏
内 容 : 沖縄の樹木は温帯、熱帯、海洋性の要素が混ざり世界的に見ても珍しく、更には、台風の影響により他の地域とは違った樹形となっています。それに琉球石灰岩が加わり、特殊な風景を作り出しています。しかしながら沖縄の在来種がどの樹であるかはほとんど理解されていません。どのように生え、なぜそのように生えるのかなど、沖縄の自然から学ぶ植栽デザインについてお話ししたいと思います。
プロフィール:
1995年 沖縄県立芸術大学大学院環境造形専攻彫刻専修修了。
2016年 六本木ヒルズ(植物によるディスプレイ)
2017年 100年かけて沖縄全土を在来種があふれる風景に変えていくプロジェクト開始
沖縄県立博物館・美術館10周年記念展 出品
やんばるアートフェスティバル(40年後に完成する「アグの森」制作)
斎場御嶽(世界遺産)周辺の森再生植栽デザイン
2018年
「花いっぱい運動、地域美化に関する持続可能なモデル研究」 (琉球大学との共同研究)
沖縄タイムス(新聞社)70周年記念在来種によるディスプレイ
沖縄盆栽プロジェクト
2019年 瀬戸内国際芸術祭(空間演出)
世界遺産斎場周辺エリア景観形成基本検討委員会委員就任
●提案2 16:35~16:50
テーマ : 「未来に繋ぐ石造美」
発表者 : Ryuzo 彫刻家 浜元朝和氏
内 容 : ・沖縄の歴史的空間と琉球石灰岩のある景観美
・石垣、彫刻等の活用
・沖縄の伝統的意匠と芸術文化の再生
プロフィール:
2001~2008 沖縄県立芸術大学 彫刻専攻・非常勤講師
2005 受水走水復元整備 (南城市・沖縄)
2007 首里城公園書院・鎖之間庭園復元整備(那覇市・沖縄)
2009 東海岸漂流木国際芸術創作展(台東・台湾)
2014 浦添城跡・前田ワカリジー復元整備(浦添市・沖縄)
2016~2020 琉球王国文化集積・再興事業 石彫製作担当
玉陵石獅子製作・玉陵欄干羽目製作
龍淵橋勾欄羽目・龍鶴亀製作
●提案3 16:50~17:00
テーマ :「つながり」をうみだすIT/ICTを積極的に活用した街づくりと自然回帰型グリーンツーリズム/ウェルネスツーリズム
発表者 : デザイナー:田仲 巧(タナカ タクミ)氏/AO
(映像のみによるプレゼンテーション)
内 容:調整中
●提案4 17:00~17:10
テーマ : 年間約3,000人が訪れるプログラムとの連携可能性について
発表者 :(公社)青年海外協力協会 沖縄事務所 (通称:JOCA)
内 容 :当会は、青年海外協力隊の帰国隊員を中心に組織され、JICAの国際理解教育プログラムを受託し、県内の小中高生へ国際協力に関する出前授業を実施しています。このような受託事業の経験を活かし2018年より本格的に県外旅行プログラムを実施し、2020年現在までに45件、約5,800人を浦添市を中心に受入れしています昨年からは浦添市観光協会やNPOうらおそい歴史友の会とも連携しています。受入れの際、浦添城址でのフィールドワークを実施するなど今後も集客が期待されているため、浦添市への経済的還元も含めて地域活性化に繋がるプログラムを企画中。例えばプログラム内容に地元の人とコミュニケーション図る仕掛けやお土産開発等を通して地元に少しでもお金が生まれる仕組み等。現在のソフトプログラムを活かせるようなハード面との連携可能性がないか今後議論をしていきたい。
●質疑、ディスカッション 17:10~17:30
●浦添市公園まちづくり研究会の説明 17:30~17:40
〇社会実験プロジェクトについて
・浦添市公園まちづくり研究会
・沖縄都市モノレール沿線まちづくりと景観まちづくり
・公民連携PPPによる経塚公園整備とPark-PFIによる琉球庭園ミュージアム
構想提案
・今後の展開スケジュール
- 閉会 17:45
【交流会について】
当初は、飲食を伴う交流会を予定しておりましたが、新型コロナウイルスへの懸念から、名刺交換のみの交流会とさせていただくことにいたしました。従いまして、参加費も無料となります。第1部研究会と同会場で、研究会終了後に1時間程度行う予定です。(名刺交換終了後、交流会は終了とさせていただきます。)
時間:17時50分頃より(勉強会終了後1時間程度)※名刺交換終了後、終了。
場所:同会場
予算:無料
※交流会(名刺交換会)のみにご参加の場合は、下記よりお申込みください。
https://icic.jp/seminar/event11256/
【琉球庭園都市構想の背景】
これまで「琉球庭園」という何となくのイメージはあっても、各門としての体系化や関連文化の保存などは、確立していませんでした。
2000年にユネスコの世界遺産に登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」では、首里城跡、今帰仁城跡、座喜味城跡、勝連城跡、中城城跡の5つのグスク(城跡)と、斎場御嶽(せーふぁうたき)、識名園(しきなえん)、園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)、玉陵(たまうどぅん)の4つの関連遺跡から成る文化遺産によって形成されています。その中でも琉球庭園とされる識名園ですが、中国と日本、そして沖縄庭園技術や文化が混ざり合い(ちゃんぷるー)、沖縄の気候や環境に影響を受けてきたもので、琉球庭園の確立系とは、言い切れません。
それであれば、より現代にあった、また生活や地域に馴染み実益を産む、新たな伝統(ネオトラディショナル)として、沖縄県内だけでなく、県外、また世界的に有識者や芸術家、造園家、建築家、植物やランドスケープ関係者など多様なクリエイターによる「琉球庭園の文化や産業、都市」を語り、作品化や地域への実装を試みようとするものです。
海外の参考となる取り組みを紹介いたします。1つ目は、インドネシアのバリ芸術(工芸、絵画、建築、ランドスケープ、音楽など)で、私たちにもバリ雑貨や屋外家具、バリ風庭園として文化や環境と溶け込んだ芸術が産業や観光に光景している成功例があります。こうしたバリ芸術は、1920年代オランダ支配下のウブドの領主チョコルダ・スカワティ一族に招かれた、ドイツ人画家・音楽家ワルター・シュピースとオランダ人画家ルドルフ・ボネらにバリ人のニョマン・レンパッドやマデ・ナデラら地元の農民工芸家たちが加わり、芸術家協会ピタ・マハ(偉大なる光)が設立されたことが起因します。
現代バリ芸術の父として知られヴァルター・シュピース(1895年~1942年)らは、毎週土曜日にウブドの王宮前で観光客向けの土産物としてバリ人の描く絵画の品評会を開き、優秀な絵を買い上げ欧米のギャラリーや展覧会に出展したり、ホテルに売却などした。この過程から、バリ人たちは欧米人の好みを把握し、それを「バリの伝統」として受け入れ具体化していったとされています。
その後もアーティストとバリ島の風景や地域の産業、観光が一体となり国際的なブランドを確立しています。その中心が、山奥の自然の中にひっそりと棚田が拡がるウブドからだったというのも、凄い話です。現在ではウブドの田舎の風景の中にリゾートと一体化した有名ミュージアム群も集積しています。
ケチャなどのダンスや音楽もこの当時に創作されましたが、誰もが伝統文化だと思ってます。ガムランなどに使われる宝飾品やバリ風の家具や雑貨など、地域の伝統工芸と、その地域性を活かした新たなデザインが融合して出来てきたものです。今では世界のジュエリーや家具の市場に打って出ており、地域産業として確立しています。
こうした芸術運動はイギリスの詩人、思想家、デザイナーでラファエル前派の後期メンバーあるウィリアム・モリス(1834年~1896年)が主導したアーツ・アンド・クラフツ運動(Arts and Crafts Movement)というデザイン運動の流れを汲んでいます。彼は、産業革命の大量生産の時代に中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一することを主張しました。
そのほか、研究会では、“ガーデン・シティ”(庭園のような緑あふれる都市)から“シティ・イン・ア・ガーデン”(都市全体がまるで庭園の中にあるようなイメージを訴える都市)へと都市ビジョンを展開しシビックプライドを醸成させたシンガポールの取り組み。
ヴェネチアングラスの工房が集中するムラーノ島と世界のアーティストによるコラボによる地域再生。
1933年ごろ、近代化すると日本が伝統的素材やデザインを放棄して西洋化することを危惧しまし、日本モダニズムを創り上げたドイツの建築家ブルーノ・タウトや剣持勇、ジョージナカシマの例なども紹介いたします。
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