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【ドクターズキッチン】 第5回・映像から見た世界の食事と健康・長寿ワークショップ「スコットランドの地に新しい食と健康を イソフラボンと予知・予防への道」

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開催日 2010年3月9日(火)
開催時間 11:00 - 13:15(12:15~交流会)
場所 秋葉原UDX4F UDXマルチスペース(東京フードシアター5+1)
参加費 無料 (交流会2000円) 映像内の長寿メニューとソフトドリンク付き
募集人数 30人
募集対象者
その他・追記・注意事項 健康料理にご興味のある方ならどなたでも 調理のできない方も大歓迎 医師、管理栄養士、調理士等プロも歓迎
主催 UDXオープンカレッジ
共催 ドクターズキッチン

ドクターズキッチン

 

開催の報告


ファシリテータの重森貝崙氏(社団法人中日文化研究所理事)

スコットランド人の健康データを映像にて紹介 

相田照一(新産業文化創出研究所)によるスコットランド料理の調理実演

イギリスの伝統料理『フィッシュ&チップス』。オリーブオイルを使ってカロリーを抑えられます。

イギリス各国のビールを紹介

交流会の様子

 

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開催の内容

世界の国々には長寿国といわれる地域や民族がいます。また、これまで長寿地域や民族であったのに急激に悪化していたり、短命地域であったのに改善の兆しが見えてきたりすることがあります。こうした地域やその現象にはこの分野の権威である家森幸男先生とWHO(世界保健機構)のフィールルドワークとしての研究調査により科学的な根拠やメカニズムが解明されてきました。そこで解った大きな要素が各地の特徴的な「食事」にありました。
このワークショップで上映したのは、世界各地での検診・調査の実際や、食環境・食生活などを記録したもので、全て家森博士の監修作品です。家森幸男博士は京都大学名誉教授、武庫川女子大学教授、WHO循環器疾患専門委員、わが国でなじみ深い「カスピ海ヨーグルト」の生みの親でもあります。
WHOの世界各地のフィールドワークを映像記録したのが、同行した映像監督の重森貝崙 氏。重森さんがカメラを通して見てきた世界の食事と健康・長寿の関係を、家森先生の解説と合わせて映像を見ながらワークショップと映像に登場する食事の調理実演と解説、試食会、交流会をシリーズで行いました。

第5回 3月9日(火)11:00~13:00
映像【スコットランドの地に新しい食と健康を―イソフラボンと予知・予防への道(30分)】
スコットランドはイギリス北部、風光明媚な土地柄です。ゆるやかにうねる丘陵地帯は草に覆われ、そこかしこに羊や牛が草を食む風景が見受けられます。
しかし、その草の下は泥炭、ピートです。ピートはスコッチ・ウイスキーの香りづけには欠かせない燃料ですが、野菜の栽培には不向きです。ここではほとんど野菜畑が見当たりません。現在では流通が発達し、国内外の野菜がスーパーで手に入るようになりましたが、野菜の消費量は依然として少ないようです。
最もよく食べられているのは、羊肉、豚肉、牛肉、ハム・ソーセージ、ベーコンなどの肉類です。魚料理は一般的に人気がなく、唯一の例外は「フィッシュ・アンド・チップス」で、これはオヤツ的感覚で、イギリス全土で食べられています。栄養の偏った食生活のため、心筋梗塞死亡率が高く、ここはヨーロッパの最短命地域の一つ。そこで家森博士は、イソフラボンをジェリーに混ぜて食べてもらい、どれだけ健康が改善されるかという栄養改善研究を実施しました。
スコットランド北部のルーイス島で実施された検診。さて、どのような結果が生れたでしょうか。イギリスではチェーン店があるほどポピュラーな料理、フィッシュ・アンド・チップス。今回、キッチンでこれを作り、賞味していただきました。

 ファシリテーター:記録映像監督、(社)中日文化研究所理事 重森 貝崙 氏
  

その他 『映像からみた世界の食事と健康・長寿』ラインナップ とプログラム
◎予防栄養医学・長寿学の泰斗として世界的に有名な家森幸男博士によって、1986年から開始された「WHO・世界の食事と健康」研究。この研究は、世界25ヶ国・61地域に及ぶ大規模なフィールドワークで、食事と健康・長寿の関係に関して、次々と新しい医学・栄養学的研究成果が生まれ、現在も進行中です。

第1回 2010年2月7日 中国広東省梅県 客家の食事と健康
     調理実演 家常豆腐 等
第2回 2010年2月12日 中国広東 広州の魚料理
     調理実演 はたの蒸し料理
第3回 2010年2月19日 沖縄伝統料理
     調理実演 豚と昆布と瓜の煮込み
第4回 2010年2月26日 グルジア・コーカサスの料理
     調理実演 牛肉のボイル
第5回 2010年3月9日 スコットランドの短命料理を反面教師に
     調理実演 フィッシュ&チップスによる改善メニュー
第6回 2010年3月14日 ブラジルの短命料理を反面教師に
     調理実演  フェジョアーダ豆と肉の煮込み)による改善メニュー


【プロフィール】

●重森 貝崙 (しげもりばいろん) 氏  
記録映像監督。(社)中日文化研究所理事。
大学卒業後、岩波映画製作所入社、監督、代表取締役を務める。主に世界・中国の食文化について映像演出および研究をしている。「中国の食文化」では電通・映画部門賞など多数受賞。

受賞歴:
「中華人民共和国の農業」で教育映画祭最優秀作品賞(文部大臣賞)受賞
「中国の食文化」で電通・映画部門賞、日本ペンクラブ・外国部門賞受賞
「病む人なき未来へ」で芸術文化振興基金の助成を受ける

●家森 幸男(やもりゆきお) 氏
武庫川女子大学国際健康開発研究所 所長/医学博士
世界の健康長寿食の研究

1937年、京都府生まれ。1967年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了。病理学専攻。米国国立医学研究所客員研究員、京都大学医学部助教授、島根医科大学教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授などを歴任。
1983年からWHOの協力を得て世界25カ国61地域を学術調査。
現在、武庫川女子大学国際健康開発研究所所長、京都大学名誉教授、WHO循環器疾患専門委員、財団法人兵庫県健康財団会長、財団法人生産開発科学研究所予防栄養医学研究室長などを兼任している。

主な研究分野:
世界で初めて人間と同じような脳卒中をおこす遺伝子を持ったラットを開発し、たとえ脳卒中の遺伝子があっても、脳卒中が大豆蛋白質、大豆イソフラボンなどで予防出来ることを証明。そこでWHOの協力を得て、20余年をかけて世界25ヵ国61地域で食事と健康・寿命の関係について研究を続け、ついに長寿の栄養源が大豆の成分、蛋白質やイソフラボンなどであることを明らかにした。
長寿食に関する著書も多数。

受賞歴:科学技術庁長官賞、日本脳卒中学会賞、米国心臓学会高血圧賞、日本循環器学会賞、ベルツ賞、杉田玄白賞、紫綬褒章受賞

主な著著:
『大豆は世界を救う』 法研
『110歳まで生きられる!脳と心で楽しむ食生活』 NHK出版
『長寿食世界探検記』 ちくま文庫
『食で作る長寿力』 日経プレミアシリーズ
『長寿の秘訣は食にあり』 マキノ出版
『カスピ海ヨーグルトの真実』 法研
『ついに突きとめた究極の長寿食』 洋泉社
『食べてなおす高血圧』 講談社
『病気にならない食べもの便利帳』 大和書房
ほか多数

3月8日ワークショップ 「スコットランドの食事と健康」レジュメ
○ スコットランドは、もともと独立王国であった。しかし、18世紀初頭、グレートブリテン島南部のイングランドと合併、統一された。言葉は、英語のほかにスコットランド語(英語のスコットランド方言)、そしてゲール語が話される。1999年選挙によって、スコットランド固有の議会が約200年ぶりに再会された。

○ スコットランドはグレートブリテン島の北部の約3分の1を占め、その周囲は、大西洋、北海など海に囲まれている。スコットランドは、山岳地帯と丘陵部が多くを占め、大小の湖水が点在する。湖の最大のものは、ネッシー伝説で有名なネス湖である。気候は、海流のおかげで、北緯55度以北という緯度の割には冬場も強烈な寒気にさらされることもなく、夏場も、14℃から19℃と涼しく、過ごしやすい。

○ スコットランドは、本島とは別に790以上の島から構成されている。今回、1999年の調査・検診はその二つの島で行われた。具体的には、スカイ島のポートリー、及びルーイス島のストーノウェイで検診が実施された。1987年に最初の検診が行われたが、そのとき、すでにこの地は、ヨーロッパでも最短命地域であることが確認されていた。短命原因のほとんどは、食生活の偏りで起こる心筋梗塞の多発によるものであった。

○ ここで、グレートブリテン島・いわゆるイギリスの食習慣に目を向けてみよう。イギリスの料理は不味い、とよく言われる。それは野菜など、そして魚でさえも長時間ゆでてしまう、という調理法にあるのではないか。燻製風の風味をもつサバ、いわゆるキッパード・マッカレルもボイルしてしまう。われわれがサッと焼き上げて食べるアジの干物、これをボイルするというところを想像してみてほしい。これは悲惨な食べものになってしまう。イギリスに留学した学者が記したエッセイでは、たとえば、大学の食堂では、上記のような調理法に加えて、味付けは、ほとんど塩気が感じられないようなレベルと、やたら塩気がよく効いたショッパイものとに、二極分化していたという。

○ スコットランドはさておき、イングランドでは、食材は決して貧しくない。たとえば野菜。リークに代表されるネギ類、タマネギ、トマト、ズッキーニのような瓜類、もちろんキューカンバー・サンドウイッチのキュウリ、そして、云うまでもなく、ジャガイモ。これらのほとんどはボイルされ、タマネギなど一部のものはソテー、すなわち炒めものになり、ジャガイモのみ、ボイル、ソテー、フライと調理が多種類に及ぶ。イギリスの食生活の主役はジャガイモである。これについては、のちほどフィッシュ・アンド・チップスのところで詳しく述べることにする。

○ 山高帽風の食パン、これは日本でもおなじみのパンであるが、わが国のそれがフンワリ・モチモチしているのに比べ、イギリスのは腰が強く、しっかりしている。もう一度前記学者のエッセイを引用すると、わが国の食パンは、それをそのまま食べてしまうことが多いのに対して、イギリスの食パンは、必ず何かと一緒に食べるための台、皮、あるいは蓋の役目を果たしているという。すなわち、ジャムやマーマレードを大量に食べるための台、サンドウイッチのとき、キュウリやサーモンを載せ、さらに蓋をするための食品なのである、と。この食パンは必ず薄めにスライスされ、トースト、即ち焼いた状態で供される。そして、必ず真横か、対角線状に切断されて出てくる。食べやすいからである。

○ 動物性食品はどうか。牛肉を愛好するという民族的特性を備えていることはつとに知られた事実である。料理の荒野ともいうべきイギリスにあって、ローストビーフの美味は、まさに燦然と輝いている。もちろんこれは、日常の食べものではない。れっきとしたハレのご馳走である。家庭でこれを焼くときは、手作りの結婚披露宴などの大掛かりな慶事の場合であろう。そしてこれは、外で食べるご馳走でもある。ロンドンであれば、サヴォイ・ホテルか、その向かいにあるシンプソン・イン・ザ・ストランドのものが有名である。ステーキ、これは日常食と考えてよい。

○ イギリス人は、ソーセージもよく食べる。大のソーセージ好きといってよい。しかし、このソーセージが曲者である。内容は豚肉:1に対し、牛肉:1.常識的なセンであるが、問題はこのなかに、相当量のパン粉を混ぜることである。すなわち、豚・牛の4分の1にあたる重さのパン粉を混入させる。パン粉は軽いから、その量は相当なものであろう。その食感はどうか。なんかこう、モチモチした感じで、ドイツ・シャウエッセンに代表されるような、噛んだときにプチッ、カリッという音がするような、爽快な歯ざわりがない。この美味しいドイツソーセージは当然イギリスでも人気があり、よく食べられている。しかし、慣れというのは恐ろしいもので、モチモチのパン粉ソーセ-ジも日常食レベルでよく健闘し、これが食卓に登場しないと寂しく感じる人が多いことも、また事実なのである。この食べものの相棒は、缶詰の大豆の煮もの、ベークド・ビーンズであることが多い。煮ものなのに、なぜ<ベークド>、すなわち焼きもの、という名称になっているのか、その理由は詳らかでない。

○ 魚もよく食べる。といっても、日本人に比べれば真の魚好きとはおもえない。それは、魚の種類や調理法が偏り過ぎているからでもある。「スシ」に目覚めたイギリス人を除いては、刺身などはもちろん、口にしない。魚の種類は、別格のスコットランド・サーモンやドーヴァーの舌平目などは別にして(これらは値段も高い)、前述したサバ(mackerel)、ニシン(herring)、そして 白身の魚が好まれる。たとえば、真鱈(cod)、鱈(haddock)、カレイ(plaice)などで、これら3種がいわゆるFISH&CHIPSとして調理されることが多い。これは魚のフライである。大きなカレイなどは頭から尻尾までおよそ40センチ、厚さ3センチにも及ぶ。もっと大きな鱈などは切り身で供される。

○ この魚のフライになくてはならないのがCHIPS、すなわち拍子木に切ったジャガイモのフライである。これが山ほど付いてくる。屋台などではわら半紙をメガホン状に丸め、そこに切り身のフライをいれ、フライドポテトを山盛りにしてくれる。もう少し格上の大きな店では、たとえば尾頭付きのカレイを皿にのせ、ナイフとフォークで食べさせたりする。
屋台でも、ナイフとフォークで食べる店でも、食べ方としては、モルト・ヴィネガー(醸造酢)と塩を盛大に振り掛けることになっている。家森幸男博士は、モルト・ヴィネガーはまことに結構だが、塩を大量に使用するのは健康面からみて好ましくない。たとえば、ピリ辛系の香辛料を塩の代わりに使ったら、というアドバイスを本ワークショップに寄せている。ジャガイモは、ビタミンCとカリウムに富み、エネルギーにもなり、まことに健康食といえる。家庭では、茹でたり蒸したりして食べる方が多い。この国民食、FISH&CHIPSを料理するとき、油の成分に注意を払う、すなわち、なるべく新鮮な植物油を用い、食塩の摂取を控え目にすれば、イギリスの健康・長寿に資すること、間違いなしといえる。

○ さて、スコットランド、それもハイランド・島嶼部である。ここはまぎれもなく短命地域。その理由は何か。それは、泥炭地であるため、牧畜には適しているが、畑作には向いていない農業状況から、野菜を食べず肉食偏重の食生活における栄養の偏りが、最大の原因といえる。島でありながら、魚を食べない。あの国民食といってもいい、FISH&CHIPSを熱心に食べているわけでもない。その証拠に魚を食べれば、尿中にω―3多価不飽和脂肪酸、すなわちDHAやEPAなどが排泄され、その値と心筋梗塞の死亡率の相関関係を調べることができる。調査の結果は、この地域は、ω―多価不飽和脂肪酸の摂取がきわめて少なく、心筋梗塞による死亡率は、ヨーロッパでもトップクラスであった。もう少し魚介類が食生活に取り入れられる必要がある。

○ また、大豆に含まれているイソフラボンも、心筋梗塞を予防する効果があることが判明している。この地域のイソフラボン摂取量は、日本・中国に比べ10分の1以下、心筋梗塞による死亡率は10倍以上高かった。この地域の人々は、日本人のように豆腐や納豆、油揚げなどを食べる習慣がないため、これはある程度やむを得ない。
検診では、大豆イソフラボンをジェリーに入れ、デザートとして食べて貰ったところ、血圧などに改善が認められた。ベークド・ビーンズは、イギリスでもよく食べられているわけだから、欧米人自身が美味しいと思える大豆加工食品、あるいは調理の仕方を研究・開発するという自助努力が必要と思われる。

○ 発展途上地域には、教育レベルの問題もあり、栄養知識が普及しないため、結果として短命地域となっているところがある。スコットランドは文化レベルが低いのか。とんでもない。その逆で、世界に冠たる知識人を輩出している。電話の発明者、グラハム・ベル、経済学者のアダム・スミス、哲学者のデイヴィッド・ヒューム、作家のコナン・ドイル、20世紀に入ってからは、トニー・ブレア首相、俳優のショーン・コネリーなど。
食文化というのはいうまでもなく、その土地に根ざした食習慣から生じた価値観である。この価値観を改めるのは、たしかに容易ではない。しかし、WHOのモットーである「世界人類の等しく健康な21世紀」を目指すならば、食肉に偏り、動物性脂肪の過剰摂取を続けているスコットランドの食習慣に、もっと魚や大豆、緑黄色野菜を導入するという「チェンジ」が急務であろう。

「ドクターズキッチン」とは

 健康をテーマとした食の番組に紹介された食材がスーパーなどの店頭から一斉になくなることは良く知られています。我々の身近な関心事であり、古くより食と医療、健康に関しては語られてきました。しかし、言い伝えられる食と健康の常識には、大きな間違いや誤解も存在します。特定健康保険食品(トクホ)などの登場に見られるように、これまで科学的根拠(エビデンス)や治験の必要が無かった食にも様々な分野の研究者により研究が進んできました。

 食に関しての科学や技術が進歩したことにより、これまで以上に「食と健康」の関係が解明されるようになってきました。治療や予防医療、日々の健康管理の他、美容や介護などに対しても食を活用したソリューションが開発、提案されています。個人の病院での治療・投薬履歴や健康診断などの記録、その他、食事・運動などのバイタルデータなどの健康データ(パーソナルヘルスレコード)に基づく、食事療法や食事指導もその領域となります。

 国民の健康や病気予防、高齢化に対しての対策、食糧自給の問題としても「食」に対する期待が高まってきています。医療費の抑制などの考え方などからは病院給食などに対して健康保険により給付される給食の考え方やレセプトの方針が日々、変わりつつあります。

 近い将来、病院給食は治療の一環で提供される療養食や嚥下食などを除く、一般食などは健康保険の領域から外れ有償化の方向に進みます。逆に通院患者向けの食事療法などには薬の処方箋同様、食の処方箋がシステム化するようになるでしょう。病院や診療所経営の観点から見ても療養食以外にも健康食としての指導や提供が見直され、ドクターズキッチンレストランなど医師の監修やプロデュースによる食品やレシピ開発、惣菜中食、給食、外食などのサービスが盛んになってきます。

 こうした社会インフラを支えるためには医療機関だけでなく、健康サービス産業(フィットネスジムやエステックサロン、マッサージや健康料理教室など)の他、農業などの食の生産や食品加工メーカー、外食や給食、食品スーパーや惣菜販売などの中食などのフードサービス産業、調理などのための厨房産業や調理家電、またパーソナルヘルスレコードのための情報システム産業、健康機器メーカーなど多岐にわたる業界のコラボレーションが重要となってきます。

 本ワークショップはこうした新市場に対して新たな製品やサービスを提供するための情報を学び、ビジネス研究や交流により新産業創出を促進します。

プログラムは製品やサービス、ビジネスの企画研究開発の情報、産学官、異業種、川上川下の連携促進を目的とした「イノベーションワークショップ(セミナー)」の「ドクターズキッチン・ビジネスワークショップ」とフードサービス産業や調理士、栄養士、保健士、介護士、医師や医療機関経営者、健康サービス産業者などを対象とした「食と健康医療」を学ぶ「プロフェショナルワークショップ」、一般の方々が食育としてドクターズキッチンレシピなどを学ぶ「オープンワークショップ(セミナー)」の「健康教室」「料理教室」などがあります。

 ここでは「ドクターズキッチン・ビジネスワークショップ」として1月末より毎月1~2回程度の開催を下記のテーマなどにより予定しています。各方面の先端的取組や実績のある講師・スピーカーをお招きして新産業文化創出研究所 所長 廣常啓一のファシリテートにより参加者通しの議論も交えプログラムを進めてまいります。

■食による健康・医療のための社会インフラの可能性
■食による医療費軽減と地域産業振興
■診療報酬から外れる入院食(医療制度改正と給食の動き)
■フードサービス産業が乗り出す治療食の供給システム
■パーソナルヘルスレコードとドクターズキッチン
■ドクターズキッチンとIT技術
■次々と研究が進む食の科学と効能
■健康のための調理技術と調理機器とは
■広がる高齢者食、介護食の市場
■メタボ検診の現在の状況
■食事の処方箋システム
■健康経営と食のソリューション
■病院経営改善としてのサービス拡大とドクターズレストラン
■ドクターズレストランとしての病院の取組み

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