【ドクターズキッチン】第7回・映像から見た世界の食事と健康・長寿ワークショップ 「食は広州に在り~野菜と魚の天国」

ドクターズキッチン

 

開催の報告


ファシリテータの重森貝崙氏(社団法人中日文化研究所理事)

中国・広州の人々の食生活についてのDVDを視聴する参加者 

広州の家庭料理を映像にて紹介

広州に伝わる調味料を紹介する重森貝崙氏

原靖(新産業文化創出研究所)による広州の健康料理の調理実演

試食会の様子

 

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開催の内容

世界の国々には長寿国といわれる地域や民族がいます。また、これまで長寿地域や民族であったのに急激に悪化していたり、短命地域であったのに改善の兆しが見えてきたりすることがあります。こうした地域やその現象にはこの分野の権威である家森幸男先生とWHO(世界保健機構)のフィールルドワークとしての研究調査により科学的な根拠やメカニズムが解明されてきました。そこで解った大きな要素が各地の特徴的な「食事」にありました。
このワークショップで上映するのは、世界各地での検診・調査の実際や、食環境・食生活などを記録したもので、全て家森博士の監修作品です。家森幸男博士は京都大学名誉教授、武庫川女子大学教授、WHO循環器疾患専門委員、わが国でなじみ深い「カスピ海ヨーグルト」の生みの親でもあります。
WHOの世界各地のフィールドワークを映像記録したのが、同行した映像監督の重森貝崙 氏。重森さんがカメラを通して見てきた世界の食事と健康・長寿の関係を、家森先生の解説と合わせて映像を見ながらワークショップと映像に登場する食事の調理実演と解説、試食会、交流会をシリーズで行います。

第7回  3月21日(日)14:30~16:30
映像【食は広州に在り~野菜と魚の天国(30分)】

詳細は、ページの下方にて。

その他 『映像からみた世界の食事と健康・長寿』ラインナップ とプログラム
◎予防栄養医学・長寿学の泰斗として世界的に有名な家森幸男博士によって、1986年から開始された「WHO・世界の食事と健康」研究。この研究は、世界25ヶ国・61地域に及ぶ大規模なフィールドワークで、食事と健康・長寿の関係に関して、次々と新しい医学・栄養学的研究成果が生まれ、現在も進行中です。

第1回 2010年2月7日 中国広東省梅県 客家の食事と健康
     調理実演 家常豆腐 等
第2回 2010年2月12日 中国広東 広州の魚料理
     調理実演 はたの蒸し料理
第3回 2010年2月19日 沖縄伝統料理
     調理実演 豚と昆布と瓜の煮込み
第4回 2010年2月26日 グルジア・コーカサスの料理
     調理実演 牛肉のボイル
第5回 2010年3月9日 スコットランドの短命料理を反面教師に
     調理実演 フィッシュ&チップスによる改善メニュー
第6回 2010年3月14日 ブラジルの短命料理を反面教師に
     調理実演  フェジョアーダ豆と肉の煮込み)による改善メニュー


【プロフィール】

●重森 貝崙 (しげもりばいろん) 氏  
記録映像監督。(社)中日文化研究所理事。
大学卒業後、岩波映画製作所入社、監督、代表取締役を務める。主に世界・中国の食文化について映像演出および研究をしている。「中国の食文化」では電通・映画部門賞など多数受賞。

受賞歴:
「中華人民共和国の農業」で教育映画祭最優秀作品賞(文部大臣賞)受賞
「中国の食文化」で電通・映画部門賞、日本ペンクラブ・外国部門賞受賞
「病む人なき未来へ」で芸術文化振興基金の助成を受ける

●家森 幸男(やもりゆきお) 氏
武庫川女子大学国際健康開発研究所 所長/医学博士
世界の健康長寿食の研究

1937年、京都府生まれ。1967年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了。病理学専攻。米国国立医学研究所客員研究員、京都大学医学部助教授、島根医科大学教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授などを歴任。
1983年からWHOの協力を得て世界25カ国61地域を学術調査。
現在、武庫川女子大学国際健康開発研究所所長、京都大学名誉教授、WHO循環器疾患専門委員、財団法人兵庫県健康財団会長、財団法人生産開発科学研究所予防栄養医学研究室長などを兼任している。

主な研究分野:
世界で初めて人間と同じような脳卒中をおこす遺伝子を持ったラットを開発し、たとえ脳卒中の遺伝子があっても、脳卒中が大豆蛋白質、大豆イソフラボンなどで予防出来ることを証明。そこでWHOの協力を得て、20余年をかけて世界25ヵ国61地域で食事と健康・寿命の関係について研究を続け、ついに長寿の栄養源が大豆の成分、蛋白質やイソフラボンなどであることを明らかにした。
長寿食に関する著書も多数。

受賞歴:科学技術庁長官賞、日本脳卒中学会賞、米国心臓学会高血圧賞、日本循環器学会賞、ベルツ賞、杉田玄白賞、紫綬褒章受賞

主な著著:
『大豆は世界を救う』 法研
『110歳まで生きられる!脳と心で楽しむ食生活』 NHK出版
『長寿食世界探検記』 ちくま文庫
『食で作る長寿力』 日経プレミアシリーズ
『長寿の秘訣は食にあり』 マキノ出版
『カスピ海ヨーグルトの真実』 法研
『ついに突きとめた究極の長寿食』 洋泉社
『食べてなおす高血圧』 講談社
『病気にならない食べもの便利帳』 大和書房
ほか多数

3月21日ワークショップ 「WHO国際共同研究・ブラジルの報告」レジュメ
広州は亜熱帯・熱帯性の気候をもつ中国の中でもかなり特殊な地域である。湿気も極めて強い。このワークショップが行われている3月21日、広州は早くも梅雨の到来を告げる霖雨(ごく細かな雨)が降り始めていることだろう。1年の大半を25℃以上の気温が支配し、最も暑いときは連日35℃を超える。
しかしこのような風土特性のおかげで「もの成り」は至極良い。お米は年2回収穫できる。当然のことながら、果物類も極めて豊富である。パイナップル、パパイヤ、マンゴー、バナナ、オレンジなど、東南アジアのものに質も量もひけをとらない。野菜にも同じことがいえる。

この地は四季を通じて美味しい野菜が新鮮さを保ったまま供給される。冬場、白菜かキャベツしかなかった、かつての北京の野菜事情に比べれば、ここは、野菜の天国といえる。広州で最も愛好されている野菜といえば、「芥藍菜(ガイランツァイ)」であろう。日本の油菜に近い野菜で、この柔らかい茎の部分を「菜遠(ツァイユアン)」とも称している。鮮やかな濃い緑色をしているため、味もさることながら、さまざまな料理の彩りとして用いられる。この野菜の調理は、油を浮かした熱湯にくぐらせる<湯通し>が良く使われる方法で、?油(ハオユウ)・オイスターソースで味付けされることが多い。

この地の珍しい野菜といえば、まず「韮黄(ジウホアン)」、すなわち黄ニラであろう。最近わが国でも、スーパーの店頭に並ぶようになり、だんだん知られるようになってきた。黄ニラは、緑色のニラと種類を異にする、というわけではない。育て方が違うのである。このニラを栽培するとき、素焼きの細長い筒を被せて生育させる。このように、太陽光を遮断することにより、光合成ができなくなり、ニラは黄色いまま育つ。こうして育てられたニラは、緑色のニラがもつ強烈な匂いが和らげられ、芳香さえ放つ。そして、その食感は柔らかく、全体としてマイルドな味わいになる。茸類との炒めもの、焼きそばの具、スープの浮かし、と使用範囲は広い。

もう一つの天国は魚である。中国のなかでも珍しく、淡水と海水の(もう一つ正確に云えば汽水域の)魚介類が豊富に食べられる地域である。淡水の魚は、そのほとんどが養殖ものである。最高級魚とされている「?魚(桂魚・グイユイ)」ですら現在は養殖されている。市場で最もポピュラーなのは、草魚、鯉、?魚(シャンユイ・田ウナギ)の三種類。それと、広州人が好んで食べている
と思われる魚がある。黒魚と呼ばれているライギョである。この魚の刺身を熱々のお粥いれて食べる「魚生粥(ユイションジョウ)」という一品があるほど人気があるようだ。

海の魚は「石斑魚(セッパーンユイ・広東音)」が代表的存在である。和名はハタ。そのほとんどは値段が高い。庶民が気軽に買って帰るわけには行かない高級魚である。これらは、料亭でハレの日に食べるご馳走ともいうべき存在である。青斑、紅斑、星斑、虎斑などさまざまな種類があるが、老鼠斑という、全身に細かい斑点のついた魚が最も高価である。どの魚も白身でプリッとした食感が特徴。そのほとんどが、「清蒸(チェンチン・広東音)」、すなわち「姿蒸し」という調理法で供される。この料理は、魚が新鮮で、蒸し時間さえ間違わなければとても美味しい料理である。私は魚を食べ進んだあと、残った身とタレを白飯にかけてかっ込むというのが、多少お行儀が悪くとも、最も美味しい食べ方であると信じている。

前回、「広州の食事と健康」の際に触れられなかった、ブタやトリの焼きものについて一言。広州や香港の街場で、トリ類や茶褐色の肉塊が吊り下げられている店がある。これが焼蝋店(シウラップディム・広東音)である。ここに吊るされているのは、焼鵞(ガチョウのロースト)、掛炉鴨(ローストダック)、化皮乳猪(仔豚のロースト)、焼肉、叉焼(チャーシウ)などが、おもなラインナップ。焼肉(シウヨッ・広東音)はもちろん日本の焼き肉ではない。皮ごとローストしたブタのことである。カリッとした皮目と、その下の脂肪の部分に甘味がある。化皮乳猪は、この焼肉がさらに柔らかく脆い感じになった焼きもので、これの一匹丸ごとの焼きものが、結婚披露宴などで供されたり、新郎の実家に届けられたりする。ほとんどの店の奥が、狭いながらも食堂になっていて、これら焼きものを丼にして食べさせる。「焼肉飯」は白飯の上にこれを乗せ、醤油ベースのタレをかけたもの。シンプルだが美味しい一品である。焼蝋店で摂る食事は、小食の人には充分な食事であろうが、普通の食事感覚では、やや物足りないのではないかと思われる。すなわち、これは「小吃」のカテゴリーに入れてもいいかと考えられる。そこで、次は広州名物の飲茶の話。

お茶を飲みながら「点心(ディンサム・広東音)」を食べるのが飲茶。北方・北京などでも、朝食に点心を食べることで、一食を完結させるという食事スタイルはある。しかし、広州・香港の飲茶は北京のそれとは、かなり違うようである。
第一は、やはり点心の質の高さである。北京の素朴さに比べ、広州のはかなり手が込んでいる、という印象を捨てがたい。形もよく、色合いも綺麗であり、味わいは言わずもがなである。北京の芝麻焼餅や、饅頭・花巻は大変美味しい食品であることは間違いないのだが、広州の蟹黄干蒸焼売や蝦餃、蜂巣香芋角などと比較すると、その洗練度や格から、二番手に甘んじざるを得ないような印象になってしまう。

第二には、文字通りお茶を飲むという食事方法である。北京では点心を食べるとき、広州人のようにお茶の種類を熱心に選択し、大量には飲まない。北京は乾燥しているので、お茶を良く飲むが、それはまた、別の感覚の話である。
撮影していたとき、広州の人が飲茶で最もよく飲んでいたのは「紅茶」。その次に「普?茶(ポーレイチャア・広東音)」であったようだ。そして烏龍茶という順番かと思われる。現在の香港では、圧倒的に「普?茶」が好まれているようである。このお茶は貯蔵の段階でコウジカビを繁殖させ、発酵させるのである。あのカビくさいような独特の味・香りがなぜ好まれるのであろうか。このお茶は体内脂肪を洗い流すと言われている。医学・栄養学的にもある程度信憑性があるとされている。どうもそれ以外には考えようがないのである。
お茶の種類はまだまだ沢山ある。紅茶に近い発酵茶で、口当たりの爽やかな寿眉茶(サウメイチャア・広東音)、白牡丹(パーツマーウタン・広東音)、そして鉄観音や水仙などの烏龍茶も美味しい。要は自分の好みのお茶を見つけることである。私自身は少し甘いが、好い香りの「茘枝紅茶」を好む。

広州は生鮮食品の宝庫であるのに、乾貨、いわゆる乾物の一大集散地でもあるところが、とても興味深い。広州は、唯一の外国に向かって開かれた港でもあり、大いに富み栄えたという歴史がある。富の集まるところ美食が集中するのは昔からの鉄則である。そして、乾貨は美食を象徴する食品であった。広州は中国南部の海岸線近くに位置しているため、海産物の乾貨が集結しやすいという地理的利点もある。
海の乾物には、四つの名品がある。まず燕窩・(海ツバメの巣)、魚翅(フカのヒレ)、乾鮑(干しアワビ)、海参(干しナマコ)で、これ以外にも、乾貝(干し貝柱)、魚の浮き袋や、魚の唇というのもある。このなかで最も貴重とされているのが、ツバメの巣である。しかし最近、価格的には干しアワビの方が高価、とする説もある。広州ではないが、香港に「福臨門魚翅海鮮酒家」という店がある。日本にも銀座や大阪・御堂筋沿いに支店を出している。ここの干しアワビ料理は、場合によって1個10万円を超すものがあり、こうなると感覚的には札束を食べているようなものである。
これら乾貨は当然のことながら、このままでは硬くて食べられないので、丁度いい柔らかさになるまで、戻してやらなければならない。これには大変な時間と手間がかかる。これらは大体3日から5日、場合によっては1週間かかることすらある。
戻ったあともまだ手間がかかる。ツバメの巣、干しアワビ、フカヒレ、ナマコなどは、それ自体になんの味もない。そのため最上級の美味しいスープを作り、これら戻された乾物食材をこのスープで煮含め、旨味を付加する。
しかし、中国人はなぜ、こんなに手間ひまかけてまで、そのままではろくろく味もしない乾貨にこだわるのだろうか。中国大陸は広いので、輸送・保存に便利なように考案されたという説、乾燥させることで、太陽のエネルギーを吸収し、生よりも美味しく加工するという説(質のいい椎茸はたしかにそう言える)、いずれもある程度は首肯できるものの、完璧な説得力をもたない。結局、このこだわりこそが、中国人の食文化であり、これら乾物に特別の価値観を認めたためとしか言いようがない。そして、これらの料理の値段が高いのは、食材の希少価値もさることながら、腕のいい調理師が手間ひまかけて作るため、その安からぬ人件費が加算されているからであろう。

最後に「醤(ショウ・ジャン)」について。「味噌」と「醤油」は中国が発祥の地であるが、今回はとくに西や南の「味噌」の仲間について触れてみたい。日本で味噌汁に入れるような味噌が中国にもある。日本と同じように、大豆と小麦を使った「乾醤」がそれで、黄色い大豆を使うため、「乾黄醤」ともいう。ソラマメを原料とするものもある。「蚕豆醤」がそれで、これに唐辛子を加えたのが、ご存知の「豆瓣辣醤」である。これらは穀物を原料としているが、広州付近には魚介類のエッセンスを原料に加えた醤もある。私が家庭で実際によく使っているのは、豆瓣辣醤、沙茶醤、桂林辣椒醤、蝦醤、そしてXO醤である。
「豆瓣辣醤」は蚕豆の唐辛子味噌。「沙茶醤」は東南アジアの方から入ってきた味噌といわれ、大蒜、玉ネギ、干し蝦、魚、胡麻、ピーナッツ・バター、八角、辣椒などで構成されている。「蝦醤」は蝦に塩を混ぜ、発酵させたもの。「XO醤」は、貝柱の旨味を主体にしたもので、これに、金華火腿、干し蝦、辣椒、大蒜、大豆油をミックスしたものである。これらはいずれも、魚介類の味や香りの精髄を味噌状にしたもので、とくに炒めものに良く合う。
これら醤類は東京ならば池袋北口の中華食品店、アメ横センタービル地下1階、そして横浜中華街に行けば、手に入れることができるはずである。

○肝臓の細胞にはレセプター、すなわち受け口という器官があり、これが悪玉コレステロールを捕まえてくれる。イソフラボンはこのレセプターの数を増やす働きがあり、イソフラボンを摂取すれば、肝臓はどんどん悪玉コレステロールをキャッチし、最終的に胆汁に変えてしまう。このとき、タウリンというアミノ酸があれば、よりスムーズに胆汁に変えることができる。タウリンは、魚介類や動物の内臓に多く含まれており、黒豆にも大豆ほどではないがイソフラボンが含まれているので、ブタのモツなどと一緒に煮込むフェジョアーダは、栄養面から理に適った料理といえる。しかし、最も理想的なのは、日本や中国で行われているように、大豆加工食品と魚介類を一緒に調理する料理であることは言うまでもない。

「ドクターズキッチン」とは
 健康をテーマとした食の番組に紹介された食材がスーパーなどの店頭から一斉になくなることは良く知られています。我々の身近な関心事であり、古くより食と医療、健康に関しては語られてきました。しかし、言い伝えられる食と健康の常識には、大きな間違いや誤解も存在します。特定健康保険食品(トクホ)などの登場に見られるように、これまで科学的根拠(エビデンス)や治験の必要が無かった食にも様々な分野の研究者により研究が進んできました。

 食に関しての科学や技術が進歩したことにより、これまで以上に「食と健康」の関係が解明されるようになってきました。治療や予防医療、日々の健康管理の他、美容や介護などに対しても食を活用したソリューションが開発、提案されています。個人の病院での治療・投薬履歴や健康診断などの記録、その他、食事・運動などのバイタルデータなどの健康データ(パーソナルヘルスレコード)に基づく、食事療法や食事指導もその領域となります。

 国民の健康や病気予防、高齢化に対しての対策、食糧自給の問題としても「食」に対する期待が高まってきています。医療費の抑制などの考え方などからは病院給食などに対して健康保険により給付される給食の考え方やレセプトの方針が日々、変わりつつあります。

 近い将来、病院給食は治療の一環で提供される療養食や嚥下食などを除く、一般食などは健康保険の領域から外れ有償化の方向に進みます。逆に通院患者向けの食事療法などには薬の処方箋同様、食の処方箋がシステム化するようになるでしょう。病院や診療所経営の観点から見ても療養食以外にも健康食としての指導や提供が見直され、ドクターズキッチンレストランなど医師の監修やプロデュースによる食品やレシピ開発、惣菜中食、給食、外食などのサービスが盛んになってきます。

 こうした社会インフラを支えるためには医療機関だけでなく、健康サービス産業(フィットネスジムやエステックサロン、マッサージや健康料理教室など)の他、農業などの食の生産や食品加工メーカー、外食や給食、食品スーパーや惣菜販売などの中食などのフードサービス産業、調理などのための厨房産業や調理家電、またパーソナルヘルスレコードのための情報システム産業、健康機器メーカーなど多岐にわたる業界のコラボレーションが重要となってきます。

 本ワークショップはこうした新市場に対して新たな製品やサービスを提供するための情報を学び、ビジネス研究や交流により新産業創出を促進します。

プログラムは製品やサービス、ビジネスの企画研究開発の情報、産学官、異業種、川上川下の連携促進を目的とした「イノベーションワークショップ(セミナー)」の「ドクターズキッチン・ビジネスワークショップ」とフードサービス産業や調理士、栄養士、保健士、介護士、医師や医療機関経営者、健康サービス産業者などを対象とした「食と健康医療」を学ぶ「プロフェショナルワークショップ」、一般の方々が食育としてドクターズキッチンレシピなどを学ぶ「オープンワークショップ(セミナー)」の「健康教室」「料理教室」などがあります。

 ここでは「ドクターズキッチン・ビジネスワークショップ」として1月末より毎月1~2回程度の開催を下記のテーマなどにより予定しています。各方面の先端的取組や実績のある講師・スピーカーをお招きして新産業文化創出研究所 所長 廣常啓一のファシリテートにより参加者通しの議論も交えプログラムを進めてまいります。

■食による健康・医療のための社会インフラの可能性
■食による医療費軽減と地域産業振興
■診療報酬から外れる入院食(医療制度改正と給食の動き)
■フードサービス産業が乗り出す治療食の供給システム
■パーソナルヘルスレコードとドクターズキッチン
■ドクターズキッチンとIT技術
■次々と研究が進む食の科学と効能
■健康のための調理技術と調理機器とは
■広がる高齢者食、介護食の市場
■メタボ検診の現在の状況
■食事の処方箋システム
■健康経営と食のソリューション
■病院経営改善としてのサービス拡大とドクターズレストラン
■ドクターズレストランとしての病院の取組み

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